2001年5月1日 万歴ニュース



4月29日(日) 春の特別企画展記念講演会 
黒崎直氏 「高耀る藤原京の謎を掘る」


 今年は「柿本人麻呂とその時代」ということで、人麻呂の生活空間であった藤原京の発掘と研究を続けられてきた黒崎直氏を講師にお招きしてご講演いただきました。

 今回の企画展の展示では、藤原京関連の遺物資料を奈良文化財研究所や橿原市教育委員会からお借りして、藤原京の空間というものを少しでも体感してもらえればという意図がありました。

 今回のご講演の内容は、近年新たな局面を迎えつつある「大藤原京」関連の説明、そして黒崎氏の名前が一般の方々にも知られるようになったトイレ遺構の研究成果など、企画展の内容を膨らましていただける素晴らしいものでした。

 そうした研究成果は、60枚にも及ぶスライドの上映によって、発掘現場に行かなくてはわからないような様々な情報をビジュアルにお話くださいました。

 また、昨年発掘されてホットな話題となっている亀形石像物をはじめとする石造りの庭園遺構のお話もうかがうことができ、講演会は満足感に包まれた雰囲気の中で終了しました。


 なお、このご講演の内容は、来年3月刊行予定の『万葉歴史館紀要』12号に収録されますので、ご期待ください。

講演会の写真 講演の模様